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団信ってなに?団体信用生命保険についてわかりやすく解説!

2023.06.16 10:59

住宅ローン利用者の大多数の人が加入する「団体信用生命保険(団信)」。

この保険への加入をローンの利用条件としている金融機関は多く、保険に加入できなければ契約できないこともあります。

それだけ重要な保険であるにも関わらず、団体信用生命保険の内容をあまり知らない方も多いのではないでしょうか。

団体信用生命保険とは、どのような保険なのか、一般的な生命保険との違いや加入条件、加入する際の注意点など、団体信用生命保険の基本的な情報をおさらいしておきましょう。

団体信用生命保険(団信)とは

団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中に契約者が亡くなったり高度障害を負ったりして返済ができなくなったときに、保険会社が残債を完済してくるという商品です。

保険に加入していれば、遺された家族には残債が引き継がれません。

そのため、家族の経済的な負担を軽減できますし、その後も家族は家に住み続けられるという安心感を与えられる点が、団体信用生命保険に加入するメリットです。

また、金融機関からみても残債は保険会社が払ってくれるため、返済が滞って大きな損失を出すという心配もありません。

このため、団体信用生命保険への加入を必須としている金融機関が多いのです。

団体信用生命保険と一般的な生命保険との違い

団体信用生命保険は、その名の通り、生命保険の一種です。

満期は住宅ローンの完済時で、掛け捨てタイプの定期保険といえるでしょう。

では、一般的な生命保険とは何が違うのでしょうか。

団体信用生命保険と一般的な生命保険との違いについて見ていきましょう。

保険料

一般的な生命保険では、保険料は現金で支払います。

また保険料は、契約期間中に変わらない商品がほとんどでしょう。

これに対して団体信用生命保険の保険料は、金利に含まれている商品がほとんどで、毎月のローン返済額に含まれています。

特約を付ける場合も、金利をアップして保険料を納めるかたちになります。

金利に含まれるということは、ローン残高が少なくなれば保険料は下がることになります。

この点は、一般的な生命保険と比べてメリットに感じるかもしれませんが、保険料の総支払額は団体信用生命保険の方が高くなるケースが多いようです。

保険金の受取人

一般的な生命保険の場合、保険金は遺された家族(受取人)に対して支払われます。

定期保険で解約返戻金がある場合は、契約者に支払われるでしょう。

団体信用生命保険の場合、受取人は住宅ローンを借り入れている金融機関です。

このため、遺された家族が保険金を受け取ることはなく、代わりにローンの返済義務がなくなります。

生命保険料控除

年末調整や確定申告の際、一般的な生命保険であれば「生命保険料控除」を申告することで所得税の控除が受けられます。

この生命保険料控除ができるのは、保険金の受取人が契約者本人または家族になっている保険商品のみです。

団体信用生命保険の受取人は金融機関ですから、生命保険料控除の対象外になります。

保障期間

一般的な生命保険は、途中で解約しない限り、契約時に決めた期間は保障されます。

団体信用生命保険は、ローンを完済するまでが保証期間です。

このため、繰り上げ返済をして完済時期が早まると保険の保障期間も短くなってしまう点には注意が必要です。

住宅ローンの団信に加入するための条件

住宅ローンの団体信用生命保険に加入するには、大きく二つの条件を満たす必要があります。

一つは「これから住宅ローンを利用すること」、もう一つが「所定の健康状態を満たしていること」です。

これから住宅ローンを利用すること

団体信用生命保険は、住宅ローンの契約時のみに加入できる保険商品です。

途中で解約したりプランを変更したりすることはできません。

借り換えなどで別の住宅ローンを契約しない限り、完済まで同じ保険会社・保障内容ですから、加入前にしっかり確認することが大切です。

所定の健康状態を満たしていること

保険会社が定める健康状態を満たすことも、加入に必要な条件です。

一般的に、住宅ローンの本審査では保険会社も審査に加わり、申込者の健康状態をチェックします。

具体的には「告知書」という問診票に、持病の有無や既往歴などを自己申告し、それをもとに保険会社が加入できるかをチェックする流れです。

ここで大切なのは、「告知書には正直に申告すること」です。

病気を隠して申告し、後にそれが判明すると「虚偽の報告をした(告知義務違反)」とされ、保険を解約させられたり保険金が支払われなかったりする場合があります。

団体信用生命保険の主な特約

通常の団体信用生命保険の保障内容は、「契約者が亡くなったり高度障害を負ったりして返済できなくなった場合に、保険会社がローンの残債を肩代わりする」というものです。

これは、すべての団体信用生命保険に共通しますが、最近では、特定の病気になった際に返済条件などが優遇される「特約」を用意した商品も増えてきました。

主な特約について紹介しましょう。

がん保障特約

高額の医療費が請求されるケースの多い「がん」の治療は、住宅ローンの返済にも影響を及ぼす可能性があります。

このため、「がん特約」を付帯できる団体信用生命保険が増えています。

保障内容や適用条件は、保険会社によって異なります。

なかには、「初めて診断された場合に、住宅ローンの返済が免除される」といった保険会社もあるようです。

三大疾病保障特約

がんに加え、脳卒中、急性心筋梗塞の「三大疾病」が保障される特約もあります。

これも保障内容は保険会社ごとに異なり、「一定期間の返済が免除される」というところもあれば、「症状が長引く場合は残債を全額補償する」という商品も見られます。

なお、三大疾病に糖尿病や高血圧性疾患、肝疾患、腎疾患を加えた「七大疾病」、これに慢性膵炎を加えた「八大疾病」、さらにケガにも適用される「全疾病保障」といった特約を用意している保険会社もあります。

自分にどのようなリスクがあるかを想定したうえで、選ぶと良いでしょう。

ワイド団信

保険加入の基準を緩和した保険商品として、「ワイド団信(引受条件緩和型団信)」というものもあります。

ワイド団信であれば、一般的な団体信用生命保険に加入できない方でも保険に加入できる可能性が高まります。

健康に不安を感じている方は、ワイド団信を検討するのも一手です。

団体信用保険に加入する際の注意点

団体信用保険に加入する際には、以下の点を把握した上で契約することもポイントです。

加入時の注意点を紹介します。

特約を付けると金利がアップする場合がある

団体信用生命保険の保険料は、金利負担分から徴収されます。

これは、特約を付ける場合も同じです。

保険会社や特約の内容によりますが、特約を付けると金利が0.2〜0.3%アップするところが多く見られます。

金額で換算すると、数十万円から数百万円も返済額がアップしますので、一般的な生命保険の保険料と比べた上で決めることが大切です。

保障内容を確認する

いま加入している生命保険がある方は、団体信用生命保険の保障内容が重なっている部分がないかを確認しましょう。

重なっている保障内容を見直すことで、保険料を最適化することができます。

なお、団体信用生命保険ではカバーできない病気やケガもあります。

たとえば、交通事故で長期入院しても保障適用外の商品は多く見られます。

どこまで保証してくれるかを確認することも大切です。

「全疾病保障」を選ぶときの注意点

一部の団体信用生命保険には、「全疾病保障」という特約を設けているところがあります。

言葉のイメージとして、「がん特約」「三大疾病特約」よりも手厚い保障が受けられると思われがちですが、そうではないケースもあるので注意が必要です。

全疾病保障は、いわゆる「就業不能保障」のことで、一定期間働けなくなった場合に適用される特約です。

たとえば、がんと診断された方がいた場合、「がん特約」なら診断されただけでローン返済が免除になる商品もありますが、「全疾病保障特約」だと「就業できない状態が1年以上継続することが条件」としているところもあり、がん治療中も返済が続くことになります。

先ほどもお伝えした通り、保障内容をしっかり確認したうえで選択することが大切です。

住宅ローンの団信を選ぶ際のポイント

住宅ローン選びに迷ったら、団体信用生命保険の内容から選択するのも一手です。

その際、どこを見て選べば良いかお伝えしましょう。

保険料分の金利を比較する

保障内容が充実していても、金利が高ければ他の住宅ローンを選んだ方が、同じ内容でも割安になることがあります。

特に特約は、金利がアップしない商品もありますので、保障内容と付け合わせながら十分に検討しましょう。

緊急時にすぐに相談できるか

団体信用生命保険を利用することになった場合、基本的には保険会社に連絡することになりますが、フラット35のように「団信専用ダイヤル」が明確に記載されているところもあります。

緊急を要するケースなど至急相談したいときは、こうした窓口があると重宝するでしょう。

窓口の受付時間なども、確認しておきたいポイントです。

まとめ

住宅ローンを選ぶときは、金利だけでなく、万一に備えて団体信用生命保険の保障内容も確認したいポイントです。

「保障内容が自分に適しているか」「いま加入している生命保険と重なっている保障はないか」など、しっかり確認した上で選択しましょう。

また、フラット35のように保険加入が任意の住宅ローンもあります。

健康に不安のある方には頼もしい存在かもしれませんが、万一のときに遺された家族のことを考えると、保険は必要です。

団体信用生命保険に加入できない場合でも、家族の安心も考えて別途加入できる保険を探すことも重要なポイントです。

高橋開発では、お客様にご満足いただける家づくりをご提供しております。
団体信用生命保険などで悩んでいる方がいらっしゃれば、是非高橋開発までご相談ください。

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